
高尾山口駅に11時について1時間もぐるぐる歩きまわって、ついには12時を過ぎてしまって、とにかくこれ、手当たりしだいにあちこちくいついていたのではメシはいつになるのかわからないので、とにかく意を決して高橋家に戻ったのである。
そんなに張り切るもんでもないのであるがとにかく意も胃も決してあそこもここも決してうふんそこはちがうわよということで高橋家であるのである。

ううむ、しまった、プロが撮ったグラビアなんかによくあるおもいっきりベタベタのベタ写真になってしまったのである。
でもまあ、わけのわからない象源流リアリズム写真よりもこーゆーベタ写真の方がわかりやすくてけっこう人気があるかもしれないのである。
あたしのような天才とゆーものはなーかなか世間には認められないのである。
天才は忘れた頃にやってくるのである。
ちがうか。
ううむ、つまらん。

そうこうしているうちに中に入ると大混雑であるのである。
そらそうである、早く食えばいいのにうだうだあちこちくいついたりかみついたりしてるうちにすっかりお昼のピークタイムになっちまったのである。

席は満席であたしの席がないのである。
べつに予約をしてるわけでもないので、土曜日のお昼時に観光地の食堂に入れば満席であたしの席がないのは当たり前であるのである。
人生はなにごとも当たり前にできてるのである。

でも、あたしはこの高橋屋の蕎麦をなにがなんでも食う決心であるので、その決心は微動だにしないのである。
でも胃はどんどん微動して、「ハラへったああああっハラへったああああっなんとしろーっ」とおわめきであるのである。
そこでついにさらに意を決して胃を決してあそこも決してうふんそこはちがうったらだめよんということではっきりくっきりもっきりと言ったのである。
「あのー、おねーさんおねーさん、どこでもいいから、あのね、相席でいいから、蕎麦食わせてお願い」
果たして象師匠は高橋家の蕎麦を食えるんでありましょうか。
まあ、待ってりゃ食えるけどね。
ううむ、ブレててなかなか臨場感があっていいね。
これから仕事なので、続きは午後である。
Camera : RICOH GR DIGITAL Ⅲ
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