東京都調布市にある東京都神代植物公園のバラ園の真ん中にある噴水である。
前にはなにやら宮殿の模倣らしき休憩所もあって、なかなか雰囲気がよろしいのであるが、当のバラ園は時期外れで枯れ枝の園である。
ううむ、いずれにしてもバラにはなんの興味もないのでどーでもいいのは言うまでもないことである。
ぶっちゃけて言うと、昼飯に深大寺そばを食いに立ち寄ったついでに「どんなんかー」と歩いてみたのである。
深大寺のそば屋の集まったあたりから坂をえんやこらと登ってくるとこの公園の「深大寺門」にご到着するのである。
料金は一般が500円で65歳以上は250円で中学生が200円で小学生以下は無料である。
たいへんお安いのでご用とお急ぎのない方はぜひ散策を楽しんでいただきたいが、あたしはびんぼー暇なしで御用があるので、今後も深大寺そばは食いに来るがこの公園のご訪問は今回が最初で最後であるかもしれないのである。
それで、この日は梅が咲き始めた時期らしく、公園内の梅園ではあちこちで早咲きの梅がちらほらほころんでいるのである。
もちろん、あたしは梅にもまったく興味がないのであるが、天才写真家としての習性で、来たからにはいちおうお写真を撮っておくのである。
だれが写真家だ。
梅園には写真マニアのお年寄りが高そうなカメラをもってあちこちでご撮影であるのである。
あたしはもちろんスマホであるが、デジカメと大差ない写りの昨今のスマホに席巻されてしまった感のある今のカメラ業界を支えておられるのは、この手のご老人カメラマンなんだろうなあと多少の感慨をもってあれこれながめたわけである。
ながめたのかよ。
バラ園の前にある大温室である。
さすがは都の予算ということなのかなんなのか、なかなか豪快な金の使いっぷりで、まさに大温室であるので、公園にお越しの際は一見の価値ありであるなあと思いながら壮大な大温室をながめたのである。
この大きさじゃ、ながめるよなー。
熱帯スイレン室である。
熱帯のスイレンの花がプールにあれこれ咲いているのであるが、スイレンにも種類があるらしく、趣味の人にはたまらんものかもしれんなあと感慨をもってながめたわけである。
またながめたのかよ。
まあ、なにしろコロナウイルスが大暴れを始めた時期でもあるので、マスクをした方もちらほらおられて、なるほどなーと感慨をもってながめたわけである。
ながめてばっかりかよ。
大温室内にはあれこれの花が咲き乱れているのであるが、悲しいかなあたしは花にはまったく興味がないので、なんの花なのかさっぱりわからないなあと思いながらながめたわけである。
しらべろよ。
やだよーだ。
お約束かよ。
なにしろでかいので、数限りなく花のお写真を撮りまくったのであるが、全部載せるわけにもいかないので、大温室内の様子がわかるものということである。
温室内にもマスクをした方がおられて、まあ、温室内であるから感染者がおられたらいっしょに蒸されてしまうので、覚悟しなければならないわけであるが、あたしはもちろんマスクをしない主義であるので、いつ感染しても不思議はないなあと思いながら知らない花をながめたわけである。
しかし、ながめるよねー。
まあ、お花ってきれいねとおためごかしを言おうと思ったが、ホントに言ったらものすごくバカみたいであるなあとおもいながら、赤や黄色の花をながめたのである。
やっぱりながめたのかよ。
花の名前はひとつもわからんが、これからこれを調べる気もないので、一生わからんままであるなあと嘆息しながら溢れるほどに咲き誇る花々をながめたのである。
ずいぶんながめたねー。
熱帯植物の部屋であるが、中は暑くてむんむんで、ああ、冬でよかtった、これが真夏であったらしむぞと思いながら名前の知らない樹木や草木をながめたのである。
まだながめるの?
てなことである。
いきなり終わるなよ、ながめてから終われよ。
ポインセチアである。
知ってるのかよ、あーらびっくりねと言いながらながめたのである。
あー、ながめてよかった、安心した。
園内散策の途中でグリーンハウスてなカフェでバラの香りのコーヒーとリンゴのタルトを食ったのである。
バラの香りのコーヒーはバラの香りがするのであるが、そののまんまかよと思いながら飲んだのである。
飲んだのかよ、ながめないのかよ。
店内にはコロナウイルス騒ぎにも関わらずエアロゾルを吸い込みに、このあとも多数のお客様が濃厚接触を楽しみにこられたのであるが、もちろんあたしもその仲間に入って存分にコロナウイルスがたっぷりかもしれない飛沫エアロゾルを堪能しながら穏やかな冬の景色をながめたのである。
ながめたわけね、よろしい。
それでさらに腹が減ったので、おやつにこの公園の深大寺門の前にあるそば屋で深大寺そばをお召し上がりになりながら店のご神木をながめたのである。
最後のながめね。